看多機と小多機はどちらも、在宅で暮らし続けたいが介護が必要な高齢者が利用できる、地域密着型のサービスだ。
在宅での暮らしを基本に、地域で介護と看護のニーズに応えようというサービスで、基本的に施設のある市区町村に住民票がないと利用できない。
看多機と小多機はどちらも「通所」「宿泊」「訪問」の3つのサービスを利用者のニーズに応じて臨機応変に利用できるのが魅力だ。
違いは「訪問」に関してである。
小多機での「訪問」の内容は、介護が主である。
一方看多機では、「訪問」サービスにおいて「訪問介護」だけでなく、「訪問看護」のサービスも利用できる。
そのため、医療面において不安が払拭されるだけでなく、情報連携しやすくなるのが特徴だ。
そもそも小多機では対応ができなかった医療ニーズに応える形で誕生したのが看多機である。
そのため、医療行為も含めた多様なサービスを365日24時間利用できるのが看多機の魅力なのだ。
地域に根ざした、利用者と家族の状態に即応できるサービスとして看多機、小多機はそれぞれの役割を担っている。
高齢化の深刻化に伴い、在宅で過ごしながら介護や看護を必要とする高齢者は増す傾向にある。
そのため、医療ニーズに積極的に応える地域ではますます看多機が促進される動きが見られるだろう。
こうしたニーズに応える上で不可欠なのが、看護師の存在である。
特に、看多機においては「訪問看護」のサービスがあるため、看護師の職員配置が手厚い。
介護の現場においても、医療ニーズはますます高まりを見せており、看護師の役割は非常に大きいと言えるだろう。